青のはじまり

青から始めましょう。

海は混沌の中で
青くゆらめきながら
ゆっくりと流れています。

生き物の始まりの場
未知への扉
深い深い入口がそこにあります。
想像もつかない大きな意志が
深い水の中に散らばっているように感じます。

怪しげな宵
ふと目が覚めるとそこには深い海が広がっていました。
水は粘るようにゆったりと流れています
沢山の魚がゆるゆると通り過ぎて行きます
一瞬魚たちが振り返ります
まるで時が止まったかのように
一斉にこちらを見つめます
ほんの一瞬の事
再びまたゆったりと泳ぎ去る大小の魚たち
その瞳は確かに
束の間、私を見つめていました。
それはふと目覚めた時の夢
寝苦しい春の宵の妄想
怪しげなメルヘン

青の入口は
空にも存在しました。
花の季節
桜の上に高く広がる青は
透明で明快な空間を思わせます。



上空高くなるほど
濃くなる青
海の青とは違う
突き抜けるような青
悠々と飛び回るのは鳥

まずは青から始めてみました
そして次はどこへ向かいましょう？

版画は
次々生まれるかと思うと
ぱたりと歩みが止まったりします
行き先を失った手は
それでも紙の上を絶え間なく行き来して
何かが生み出されるよな
何も生み出さないような
そんな無秩序な線で埋め尽くされて行きます
いつかそんな無秩序な線が
何かにつながるかもしれないと思いつつ
闇雲ないたずらが描きが広がっています。

今日、ちょっと面白い物に版画を刷りました
紙ではあるのですが
もともと版画のために作られた物ではありません。
そんな本来の目的とは違った紙に
版画を刷ってみる
そんな事も試してみたいと思っています。
とらわれない事
ワクッとした事は進むべき事

５月のワークショップの時には
普段展示している凹版の作品も少し展示しますが
今まで作った凸版画を紙のままで
壁に展示する
そんな試みもしてみようと思っています。
そう、私はこの銅版凸版というものも
実はとても好きなのです。
ワークショップの時には
参加者の方に見ていただき
ワークショップの次の日１日だけは
展示日も設ける予定です。

ワークショップ、楽しい時間になる事を期待して
ただいま準備中です。
ご興味おありの方はぜひ
ご参加くださいませ。



会場となるギャラリー澄光（ちょうこう）さんのHPは
http://www5a.biglobe.ne.jp/choukou/images/neotide/neotide.html
です。