水玉な日

銅版画／エッチング

雲がものすごい勢いで
東南の方角へ流れていく日
風が雨粒を
斜めにビュンビュンと飛ばしていく日

夏の事
夏の満々中のこと
湿度90パーセントの日のこと

ここ2年
絞り出すように絵を描いていた気がしている

色々な場所を歩き、人と語らい
美味しいものを食べ
美しい景色や物を見て
風や匂いを感じ
そうして描いてきたのに

一変したこの状況に
中々順応できずに過ごしおりました
それでも
グズグズしながらも描くことを続けて来れたのは
長いこと続けてきたイラストレーターという仕事ゆえの
生活と習慣があったからかもしれない
それはそれで良いことだし、大事なことなのだけれど

近頃増えている展示活動では
誰かに言われて描くのでは無く
描くものを指定されるのでも無く
想いをただ形に変換する作業であるため
日常の中で、いかに五感が刺激されるか？
それが結構大事だったりする。。。
なのにこの状況下
脳内刺激のバリエーションには偏りが生まれ
むむむむむと
白いノートの前で手が止まる

頭の中で「ピンッ」と弦が弾かれるような
そんな脳内場面転換がなかなか起こらない日が続いていた

それでも習慣で
ノートを開く
何やら描いてみる
手が止まる
ページが白い。。。眠くなる
それでも描いてみる

そんなことを続けていれば、きゅうきゅうに狭まった脳内も
次第に順応していって
新たな何かが始まるのかもしれない。。。と
ずいぶん長いことジタバタしておりました
結果、ブログ更新もなかなか出来ず。。。
間が開く。。。

きっと何かね。。。多分何か新たな展開がね。。。って

東京五輪が開催され
新型コロナ感染者数がグイグイ上がり
気持ちもまた
ざわざわが止まらない日々を続けておりますが

ここ１週間くらい前から
思考の切り替えスイッチが入ったような気がしている
本当か？と
自分に問いただしてみる段階ではあるけれど
いや多分大丈夫

世の中、先が見えようが見えまいが
私の予定表には
年末に都内での個展が
その前にもう一つ多分企画展が入る予定もあるし
来年の5月には
さらに都内別の場所での個展も控えている。

だからとにかく
浮かんだ世界は形にしていこう
スイッチは入ったのだから
そんな、近頃の私です

相変わらず少々グズグズ言っておりますが。。。


水玉な景色の中を
一匹の猫が歩いていきます
訳あって
とある家へ向かっているところなのですが
これ、思うところあっての行動なのですが
彼自身
実はその行動に
未だ確信が持てずにいるのですが。。。

それでも自分を信じ
警戒しながら向かっているところなのでした。

さて
１２月には、猫を絡めた作品の展覧会を開催いたします。
場所は、東京神田神保町、すずらん通りにあるギャラリー
「檜画廊」
12/6から11まで、開催いたします。

とにかく今は、やるべきことを。