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小さな展覧会1日目 [展覧会]

展覧会「春待つ二月森のこと」

国立での展覧会は、2月20日から3月3日の日程で開催いたしました。
この時期はまだ、緊急事態宣言は出ておらず、不安な気持ちを抱えながらも
展覧会自体は、最終日まで続けることが出来ました。
この後、たくさんの展覧会が次々と中止や延期になったことを考えると
ギリギリ開催が出来たということなのだと思います。

そして展覧会が終わった後、
コロナの問題で、行くことができず残念とのコメントやお手紙などを多数いただきました。
そこで、展覧会を振り返りつつ
展覧会的に額装のイメージで
小さな展覧会のように版画をアップしてみようと考えました。

では、本日1日目のご案内

ギャラリーを入る前、外からガラス越しに
イーゼルにのせた版画が見えます。

展覧会28-23.jpg
タイトルは
「森で見上げた空」
銅版画 凹凸版刷

背丈ほどにも伸びた草花が
空に向かい咲き誇る場所
深い森の奥、特別な墓所で
開けた空を仰いでみる....

こんな短い文章を添えました。
胸いっぱいに新鮮な空気を吸い込んで
明るい光の中、空を見上げる
ただそんな場所がまさに今
どれほど恋しいことか

中へ入ると、今回の展覧会のイメージを
「ごあいさつ」という形で掲示してありました。
それが下記の文章です。

森を抜ける風が木々を揺らし
光は揺れながら足元に落ちる
鳥たちは木々の間を飛び回り
その度にぱさりと枝が弾ける
地面を生き物が通り過ぎ
カサカサと音を立て、乾いた落ち葉を舞い上げる
地を這う虫たちは
枯葉ををもちあげたり沈めたり
飛ぶ虫は、草の先を揺らす

立ち止まって見上げてみる
丸く開けた空の上に
悠々と飛ぶ鳥が見えた
大きく息をする
青い濃厚な森を体いっぱい吸い込んだ

日々の暮らしの中
少し疲れた頭を休めるために
時折、空想の森で遊んでみる
そして、羽を休める鳥のように
ゆっくりと息を整えて.....

展覧会ための作品制作で
どんな気持ちを求めていたか?
どんな場所に居たいと感じていたか
まさにその私の心境がこれでした。

そして最初に展示されていたのがこの作品

展覧会12-1.jpg

「まるでお菓子のような時間」
銅版画 エッチング/ドライポイント/雁皮刷

森で過ごす清らかな午後
風は心地よく
楽しげな声は
小鳥のさえずりのよう.....

こんな文書を添えました。

子供達がはしゃぐ
平和で穏やかな時間です。

さらに

展覧会7-2.jpg

「調香師の園」
銅版画 エッチング/凸版/二版刷

つま先あたりで青い香り
膝丈の小花はうっすらと控えめ
肩越しに細い枝が、きりりとした香りを放っている

調香師ならば、この森で
どんな香水を作ることでしょう?

本日はこの3点
続きはまた次回

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Copyright (C) Yuko Hosaka.
イラストレーター/銅版画家 制作のこと、日々のことなど

種々多様ものづくり作家

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