彼女と彼らが暮らす街 [銅版画]
おはよう!
みんなおはよう!
そんな言葉で1日が始まります
まず彼女に声をかけるのは、小さな鳥たち
しばらく一緒に朝の散歩
「今日はどんな日?どこまでお散歩?」
歌うように鳥達が聞いてくる
「今日は林を抜けて、オレンジ色の果実を摘みに行くの」
彼女が答える
すると今度は
お散歩中の犬達が尋ねる
「それはオレンジ色のジャムになるの?」
答える彼女
「オレンジ色の果実は
ジャムになると真っ赤に変わるよ
琥珀のお茶にスプーン1杯のジャム、午後のお楽しみ」
それを聞いていた猫が
「それ楽しみ!なんて楽しみ!」
スコーンにジャムに紅茶のおやつ
町を歩けば、話しかけてくる生き物達
そんな話に耳を傾けて
甘い香りを想像してみる
洗いたての麻のクロス
丸いテーブル
午後のお茶会に思いをはせる
楽しそうな午後のひととき
町を抜けて林を通り
その先にある森の中
ひし形にひらけた広場では
今日も賑やかなおしゃべりが続くのでしょう
さて
版画を描き
そこに流れる音楽を想像し
繰り広がられる出来事を妄想するのは楽しいもの
今宵はコーヒではなくて
紅茶にしましょう。
2019-05-21 21:35
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